今年の漢字「絆」と流行語大賞「なでしこジャパン」

「今年の漢字」は「絆」に決まりました。昨12日に、京都・清水寺の貫主によって大書され、発表されました。先頃にはユーキャン日本流行語大賞年間賞として「なでしこジャパン」が発表され、その年の流行や世相を表すものとして、関心を集めています。

「今年の漢字」は、日本漢字能力検定協会によって1995年設定されました。その年を表すのにふさわしい漢字一字を公募し、トップを「今年の漢字」として発表しています。

スタート以来、清水寺の貫主が清水寺の舞台で揮毫し、テレビなどで報道されますので、当初は清水寺が「今年の漢字」を決めて発表しているのかと思われました。

発表する日は原則12月12日となっていて、語ろ合わせで「いいじ(字)いいじ(字)」と読めることから漢字能力検定協会が「漢字の日」と決めて、この日に「今年の漢字」も発表しています。

漢字能力検定協会については、主催する漢字検定がひと頃大変な人気を呼んでいましたが、不明瞭な経理問題で汚点をつけ、大きく報道されました。「今年の漢字」や、清水寺貫主による揮毫は中止されるのかもしれないとも思われましたが、続いていたのです。

本年の「今年の漢字」への応募は約50万票、そのうち約6万票が「絆」で、東日本大震災での家族から日本中、世界中につながる絆を認識させられ、さらに「なでしこジャパン」によりチームワークとともに日本中が応援の絆で結ばれたことで最高になったようです。2位は「災」、3位は「震」、4位「波」、5位「助」でいずれも震災関連でした。

ユーキャン新語・流行語大賞は自由国民社が1984年から始めましたが、アンケートでノミネートする言葉を選び、それを選考委員が審査し、トップテンと年間大賞を決定します。

今年の年間大賞は「なでしこジャパン」で、チームの大活躍はもとより、それにより震災後の日本中を熱くしてくれた影響力から選定されたようです。

このように、その年の世相を映す言葉選びには、サラリーマン川柳や新聞社などが独自に行なっているものもあり、比較してみるのも楽しいかもしれませんね。

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